新編

魔法少女まどかマギカ

ひぐらしのく頃にの物語

10人の魔法少女達・・・

 

第2章

 


 

見滝原中学校のお昼休み時間・・・3年生の魅音が2年生の教室にやってきた。

 魅音「おっす!!・・・レナちゃん、圭ちゃん、お昼一緒に食べようよ」

見滝原中のブレザー姿で来た魅音・・・靴下は黒のハイソックス・・・圭一とレナはいつものと違う雰囲気の彼女を見て、少しほれぼれした。

レナ「あ、み〜ちゃん・・・うん、たべよ」

 魅音「あ・・・その前に紹介するね・・・同じクラスの巴マミさん・・・」

 さやか&まどか「あ、マミさん・・・」

 マミ「あら?・・・美樹さん、鹿目さん、暁美さんも・・・転校してきた後輩達がこのクラスだったなんて・・・何か奇遇ですね・・・」

  右手の頬を当てながら、おっとりとつぶやく。

 圭一「今の人、知り合いなのか?」

 さやか「ええ・・・魔女退治(ギクッ)・・・じゃなくて、あこがれの先輩だったから・・・」

 まどか「2人ともおんなじ学校から転校して来たんです・・・雛見沢分校の校舎が被害に遭ったため、復校するまでしばらくは、あたし達のクラスでお勉強することになりました・・・」

 圭一「あっ・・・前原圭一です・・・」

 レナ「竜宮レナです・・・」

 マミ「巴マミよ・・・よろしくお願いしますね・・・実は彼女も同じように雛見沢分校から私達のクラスに転校してきたの」

 魅音「3人同じ教室だったからね・・・あと小学生も何人かいて、みんな一緒だったな・・・」

まどか「へえ〜・・・何かみんなで楽しくお勉強していたんだね」

 さやか「それじゃあ・・・みんなで屋上のテラスへ行くとしますか〜!」

 

  黙々と読書しているほむらを残して、みんなで昼食しに屋上へ行った。

 

 仁美「あら・・・暁美さん、御一緒には行かないのですか?」

ほむら「今日は別にいい・・・ところであなた・・・上条恭介のこと・・・どう思っているの?」

 仁美「勿論わたくしは、上条君のことが好きですよ・・・でも・・・他に好きな方がいらっしゃれば、それでも良いと思っていますけど・・・」

 ほむら「もし、美樹さやかが上条恭介のことに恋をしていたら?・・・」

 仁美「ええ・・・お先に恋をされたのであれば、それで諦めますけど・・・まだわたくしにもチャンスがございましたら、是非とも尽くさせて頂きたいと思っていますの」

ほむら「成る程ね・・・(ここは、手っ取り早くさやかに告白させてもらうか)」

  そこで、ひょんなところからキュゥべえが現れた。

 ほむら「何のよう?」

 キュゥべえ「ほむら・・・あと数日後に『ワルプルキスの夜』がやってくるけど・・・」

 ほむら「そんなこと分かっているわ・・・魔女の手下はすでにこの町で暴れている・・・他の町でもすでに被害を受けているところもあるらしいけど・・・でも、あなたとは関わらないと言ったはずよ!」

彼女はキュゥべえに対して冷たくあしらう・・・その現象は仁美には見えない。

キュゥべえ「今回は新たにキミと同じようなイレギュラー的な魔女がこの町を支配しに来ているんだ・・・気を付けたほうが良いよ!」

ほむら「それ本当なの!?」

キュゥべえ「ああ・・・その魔女は、欲望に目論む人や絶望で落ち込んでいる普通の人を魔女化にする能力を持っている!・・・今はボクもそれだけしか知らない・・・その実態や現在何処に潜んでいるかも全て不明だ!」

ほむら「以前とは違って、いっそう過酷な戦いになるってことか・・・」

キュゥべえ「それはともかく・・・一刻も早く、まどかを魔法少女にさせないと・・・」

 ほむら「そんなことは、私が絶対に許さないわ!!」

キュゥべえ「いきなり銃を向けるなんて尋常じゃないね・・・」

ほむら「これは、私からの忠告よ!・・・たとえどんな事態が起こっていても、彼女達には絶対に手を出さないこと!!」

キュゥべえ「・・・」

仁美「暁美さん・・・どうかしましたの?」

ほむら「別に・・・こっちのことだから・・・(新たな魔女がこの町に・・・いったい何者?)」

 仁美が見ると、彼女はすぐに銃を懐に閉まった。

 

夕方、まどかの自宅・・・夕食準備中

 

まどか「ねえパパ、ママ聞いて・・・今日、あたし達のクラスに転校生が2人来たんだよ」

知久(CV:岩永さん推薦)「へえ・・・転校生ね・・・」

詢子(CV:後藤さん推薦)「どんな子達なの?」

知久が食卓に晩ご飯とおかずなど所狭し並べ終えると、詢子は女性雑誌をめくりながらこうつぶやく。

まどか「1人が男の子で、もう1人が女の子・・・2人とも、おんなじ学校から転校してきたの」

知久「じゃあ、お互いすでに知り合っているんだね」

まどか「一応ね・・・出身校が突然の被害に煽られていた為、臨時転入で一緒にお勉強することになったんだ」

タツヤ「おねーちゃんに、おともだちふえた・・・あいた〜い!・・・あいた〜い!」

そこで、3歳の弟が思い切りはしゃぐ。

まどか「もう、タツヤったら・・・」

知久「ほ〜ら・・・タツヤ、サラダだよ」

知久は小皿に盛りつけたサラダをタツヤに食べさせている・・・

詢子「でも、どういった感じの子か・・・一度お会いでもしてみたいね・・・」

まどか「まだ転校してきたばかりではっきり断定はできないけど・・・女の子のほうは、何か可愛い声をしていて、もう1人の男の子のほうはクラスからあたしにそっくりと言われているみたい・・・」

詢子「あら、まどかに似た転校生?・・・見たいわね」

知久「ああ・・・これは是非とも歓迎しないとな」

2人は転校生に興味津々と抱く・・・

まどか「ちょっと〜・・・ママ、パパ・・・いきなりそんなことできないよ〜!」

そして、まどかが赤面して嘆く・・・

詢子「どうしてかしら・・・こういう時こそ積極的に誘うのが友達というものじゃないの?」

知久「まどか・・・勉強だけでは学校生活は乗り切れないぞ!」

タツヤ「そうだ!・・・そうだ!(笑)」

まどか「う、うん・・・そ、そうだよね・・・」

 両親の短い説教とそれに賛同する弟の喚き声に、まどかは躊躇った。

 

 翌朝・・・見滝原中学校のSHR終了後・・・

 

早乙女先生「それでは皆さん・・・今日は天気も晴れ晴れしく転入生も一緒ということで、今から実力テストを開始します!」

「「「ええええ〜!!!・・・そんな話、聞いていないですよ〜!!」」」

 担任からの突然の行事に、クラスの大半が驚愕した。

圭一「お・・・おい!! いきなりのテストって、この学校は鬼か!?」

レナ「レナ達が来たからかな?かな?」

さやか「気にすることないよ・・・ここの学校は、こうだから・・・」

早乙女先生「はい!・・・筆記用具以外は全部閉まって!」

 

テスト開始中・・・

 

圭一「だああ〜、何だ!!・・・この問題は!?・・・うちの学校では全然習っていないぞ?・・・」

どうやら雛見沢分校とは違った問題が出題されていたらしい・・・これが、田舎と都会の違いなのか・・・頭を抱える圭一は全く分からない様子だった・・・

早乙女先生「そこッ!・・・静かに・・・テスト中は声を出さないこと!」

圭一「はい・・・(涙)」

レナ「う〜ん・・・分かんないよ・・・でも何としてでも解かないと・・・」

 苦悩するレナも山勘で問題を解いていった・・・

 

そして5教科全てのテストが終了した数日後・・・見滝原中学校の掲示板に各学年の成績上位者が張り出されていた。

 

仁美「やはり鹿目さん、美樹さん・・・すごいですわね!」

「ほとんど満点でトップ!」

 仁美率いる女子生徒達が2人の優秀な成績に感動した・・・【1位、鹿目まどか 500点】・・・【2位、美樹さやか 499点】・・・と上位ランキングに載っていた・・・勿論、ほむらも成績上位者に入っていた・・・圭一とレナは当然のこと載っていなかった・・・

圭一「おいっ!・・・あんな難問で満点取るなんて、あいつら一体何者なんだ!?」

レナ「圭一君どうだった?」

圭一「き、聞かないでくれ・・・(涙)」

レナ「やはり圭一君でもダメだったんだね・・・レナも良くなかったよ・・・何か雛見沢のとは違ってかなり難しかったみたいね・・・」

学力旺盛の見滝原中学校・・・2人はこの学校の程度の高さを初めて実感した。

 

そして、成績優秀者の2人が、職員室に呼び出された・・・

「君達は実に素晴らしい!!・・・毎回の試験でここまで優秀な生徒は、10年に1人の逸材だよ!」

校長先生が・・・2人の女子に誉め言葉を差し上げた。

さやか「いいえ・・・たいしたことないですよ(笑)」

まどか「どうも、ありがとうございます・・・」

早乙女先生「今ですね!・・・各都内のエリート学校から飛び級での入学願書が届いているの?」

「この機会を君達に受験してもらい、より優秀な学習を進めていけば、より優秀な大学、そして将来素晴らしい人生を送ることができるぞ!・・・どうかね、受けてみる気はないかね?」

校長先生から各トップクラスの高校入学案内のパンフレットが手渡された・・・それを聞いて、担任の先生も上機嫌だった。

早乙女先生「あなた達の頑張り次第で、将来どんな夢でも叶えられるようになるのよ!」

まどか「夢が叶えられるに超したことは、とても嬉しいです・・・でも私は今の学校生活がとても楽しいですし、転校生とも仲良くなれました・・・ですから皆さんとおんなじように、このまま授業を進めさせてください(ペコ)」

さやか「あたしも・・・まどかと一緒に授業を進めさせてください(ペコ)」

 「そうか・・・まあ、君達の人生だから強制はしないよ・・・まだ期間もあることだし、これからも頑張りたまえ」

まどか&さやか「はい・・・ご期待に答えられなくて、どうもすみません・・・」

校長先生が残念そうに励ました後、そのまま校長室へ戻っていった・・・それを小耳に挟んだ1人の女子生徒とすれ違う。

レイリ「ふ〜ん・・・成る程ね・・・」

彼女達を見て、ニヒルな表情で薄ら笑いをした。

 

早乙女先生「あと、あなた達を呼んだ理由として、もう1つお願いがあるんですが・・・」

まどか「はい、なんでしょうか?」

早乙女先生「実は・・・転校してきた生徒のことだけど・・・余りにも低すぎてがっかりです!・・・特に前原君と来たら!・・・全く!・・・以前の学校で彼らはどのような授業をしてきたのでしょう・・・」

いきなり落ち込む担任の先生が机の上に答案用紙を広げると・・・それは、圭一の5教科の点数だった・・・【5点、8点、10点、10点、15点】と・・・

さやか「うわっ、ひどい点数・・・」

まどか「50点満点じゃ・・・ないよね(苦笑)」

さやか「50点満点にしても悪いよ」

早乙女先生「はっきり申しまして、彼が成績最下位・・・中間、期末、実力テストと今までの平均点が我がクラスは常にトップだったのに・・・前原君が入ったおかげで今回トップから退かれました・・・」

まどか&さやか「はい・・・」

呆れ果てる先生は、無意識にため息をつく・・・

早乙女先生「そこで、わたくしは、このクラス担任のメンツにかけて、前原君を転校させる前にもう一度追試を受けさせることに決心しました!」

まどか「追試ですか・・・」

早乙女先生「その件で何ですが・・・あなた達の優秀な学力で、どうか前原君を成績向上させるように説得して頂けないでしょうか?・・・もちろん、先生も指導はしますけど!」

さやか「でも・・・本人がやる気出ないと、あたし達に頼まれても同じだと思いますよ・・・」

早乙女先生「やはり無理ですか、トホホホ・・・」

再び落ち込んだ・・・

まどか「だ、大丈夫ですよ、先生・・・もし私でよろしければ、引き受けます!」

早乙女先生「本当に!・・・ありがとう、頼りになるわ〜!」

先生が瞳を輝かせながら、まどかの両手にさしのべた。

 

  廊下で・・・

さやか「さて問題は、どうやってあの転校生に勉強させるかだね!」

まどか「とにかく、逃がさないようにつきっきりで勉強させたほうがいいと思うよ!」

さやかが顎に手を当てながら考え込むと、まどかはそれを容赦なく答える。2人は、圭一を成績向上の目的で勉強させるためには、手段を選ばなかった・・・

 

 そして放課後・・・

圭一「よし!・・・教室には誰もいない・・・しめしめ!」

これはチャンスか!・・・清掃時間、帰りのSHRも受けないで、遅くまでトイレの片隅に隠れていた圭一が、こっそり帰宅の準備をする・・・

圭一「居残り勉強なんてごめんだぜ!・・・まあ〜、沙都子もここには来ないだろうし・・・逃げるなら今だな!」

・・・と、柄の悪い風呂敷で顔を覆いながら脱却するその時・・・

レナ「あっ、圭一君・・・まだいたんだね!」

圭一「何だ、レナかよ!?・・・まだって、どういうことだよ?」

レナが裏口の扉から静かにやって来た・・・顔を引きつらす彼がさらに振り向くと・・・

さやか「やっぱりね・・・清掃時間もいなかったから、恐らく隠れながら帰るんじゃないかと思っていたよ・・・」

魅音「圭ちゃん〜・・・逃げよたって無駄だよ〜!」

圭一「何で魅音まで・・・!?」

レナ「はぅ〜・・・ごめんね、圭一君・・・これも圭一君のためだと思ってレナが教えたんだよ」

さやか「早乙女先生から、泣きながらお願いされたからね」

まどか「さあ、前原さん・・・一緒にお勉強しましょ」

圭一「お、おまえら帰ったんじゃなかったのかよ〜・・・」

その後から・・・さやか、魅音、まどかが密かに教室に入ってきた・・・愕然する圭一はもう逃げ場を失ってしまった・・・これは完全にゲームオーバーだった・・・

 

 

戻る  続く

 


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