新編 魔法少女まどか★マギカ ひぐらしのなく頃にの物語10人の魔法少女達・・・ 第4章
ここは見滝原総合病院・・・まどか達と途中で別れたさやかは、密かに病室にお見舞いに来ていた・・・さやか「恭介・・・容態はどう?」椅子のゆっくり座りながら心配そうに尋ねる・・・上条「良くならないね・・・まだ回復に目処がないみたいだ・・・」上条恭介・・・彼は、さやかと幼馴染みであり、小さいころからバイオリニストになるのが夢だった。しかし不慮の事故で左手が不随になっていた・・・自由に動かないことに、彼は僻んでいる。さやか「今ね、CDショップからあんたに良い曲を選んで買ってきたの・・・」その時、さやかがパッケージからCDディスク取り出すとそれは上条の好きなジャンルの曲だった。上条「クラシックか・・・バイオリニスト交響曲だね」さやか「あたし・・・クラシックなんて聴いたことないからどの曲がいいのか分かんなくてさ・・・」上条「別にこれでいいよ・・・」さやか「一緒に聴こうか・・・」さやかが上条の手持ちのプレーヤデッキにCDを挿入した・・・お互いにイヤホーンを耳に差して聴き始めた。上条「とても良い曲だね・・・」さやか「でしょう・・・でしょう・・・ほら、元気だしてよ!」上条「曲だけしか聴けないなんて・・・僕の手はもう治らないんだよ!・・・この通りに包帯に巻かれたままになっているんだ!」さやか「大丈夫だよ!・・・奇跡は起きるの・・・本当に奇跡はあるから・・・」上条「奇跡なんて、起きる訳ないだろ!!・・・そんな夢みたいな話!!」さやか「恭介、どうしてなの!?」上条「先生から直々に言われたよ・・・僕の親指は使えない・・・現在の医療技術では完治は無理だって・・・だから僕はもう、ギターなんて弾けないんだよ!!」さやか「そんなこと、言わないでよ〜(涙)・・・あたしが何とかするから・・・」自暴自棄になっている彼をなだめても無駄だった・・・その悲しみでついに泣き崩れた。そして彼の病室から出て、自分の思う通りにいかない、叶えられないことのいじらしさに悔やんでいた・・・さやか「あたしがマミさんと同じように願いを叶えられるようになったら・・・あたしの腕なんて弱くて何も役に立たないのに・・・彼にこの左手と交換できたら・・・無理だよね・・・(涙)」キュゥべえ「なら、ボクが叶えてあげるよ!」さやか「キュゥべえ?・・・」キュゥべえ「以前は巴マミも同じ境遇だった・・・キミが魔法少女になれば、それと引き換えに彼の手を治すことが出来るよ!・・・さあ、契約を・・・」さやか「それは待って!・・・少し時間が欲しいの」キュゥべえ「どうしてかな?・・・折角良いチャンスだのに・・・」さやか「もう少し時間をくれない?・・・明日、みんなに話して意見を集めてみるよ・・・ひょっとしたら、何か良いアドバイスがあるかもしれないから・・・」この時、彼女は冷静になった。さやか「それでも回復方法が見つからないのなら、その時はお願いするから・・・」キュゥべえ「そうか、わかった・・・願いはいつでもできるからね・・・では、またね!」と言い捨てながら、消えていった。さやか「これでいいんだよね・・・ほむら」まずは彼女の言う通りにしたがってみることにした。その病院の入り口で、1人の少女が看護婦と口論していた・・・看護婦「転んだか、どうしたのかわからないけど・・・あなた、その足の傷治さないと破傷負菌になりますよ・・・」杏子「別に大丈夫だ!・・・余計なお世話だっちゅ〜の!!」看護婦「せめて、消毒ぐらいは・・・」すかさず・・・杏子の傷足に薬を塗布した。杏子「え〜い!!・・・やめろ!!・・・看護婦!!!」看護婦「もう遅くなるから・・・子供は早く帰らないと、親が心配しますよ・・・」杏子「だ・か・ら・・・余計なお世話だよ!!・・・本当にうるせ〜な!」看護婦「あなた・・・どうして、そんなこと言うのかしら!?」杏子「そうやって、大人はすぐに説教するんだよな・・・気に入らね〜ぜ!!」看護婦「そんな・・・別に説教のつもりではないのに・・・」杏子「あたし・・・両親はいね〜んだよ・・・だから、1人で頑張っているんだ・・・1人ぽっちなんだよ・・・」看護婦「それは、悪かった・・・あなたも背負っているものがあるんだね・・・実は、あなたと同じ年頃の少年がこの病院に入院中でね・・・彼も今1人で背負っているものがあるみたいだけど・・・でも、退院するために一生懸命頑張っているみたいよ」杏子「へえ〜、そうなんだ・・・そりゃ、大変だね・・・まあ、ご苦労さんだな」その後、お互いに散っていった。その頃、まどかの部屋では・・・みんなでトランプをして遊んでいた。圭一「大富豪・・・またまた一番上がり〜!!・・・フフフ、誰も俺には勝てないな!!」沙都子「くっ!・・・なかなか、やりますわね〜!!」現在沙都子が不利な状況になっている・・・圭一「さあ〜!!・・・今回ドベになった奴は罰ゲームが待っているぜ〜!!」トップで上がった圭一が、高笑いしてみんなに告げた。梨花「僕が二番に上がった」密かに手札を全て切った・・・まどか「う〜ん・・・」思考しているまどかも只今、有利な状況・・・その時・・・梨花「まどか、ガンバルなのですよ」まどか「ありがとう・・・梨花ちゃん」先に上がった梨花がまどかを応援していた。まどか「この手札を先に切れたら、勝てるんだよね・・・」順番が回って来るまで計算するまどかが、最後に切れる手札に勝負をかける。まどか「きゃ、やった!!・・・あ〜がり!!」タツヤ「おね〜ちゃん・・・勝った!・・・ばんざ〜い・・・」予想通りに上がって、タツヤも上機嫌だった。なぎさ「あっ、私も上がった・・・」圭一「さあて・・・あとは沙都子と羽入の一騎打ちだな!・・・負けた人は本当に罰ゲームだからな!!」沙都子「羽入には負けられませんわよ〜!!」羽入「あうあうあう・・・僕も負けないなのです〜!」圭一がせかすと二人は余計に焦った・・・今の状況では、両者とも手札が同じぐらいに多く持っていた・・・そして、お互いに札を交互に切っていくが・・・沙都子「しまった・・・しくじりましたわ〜・・・」そこで、沙都子が切れる手札がなくなり、底をついた・・・羽入「僕の勝ちなのです〜!!」沙都子に勝って、大万歳した・・・沙都子「負けましたわ〜・・・トホホ」負けた沙都子はうつむいて倒れてしまった・・・圭一「約束通り・・・一番ドベになった奴は・・・」梨花「この、激辛キムチキャンディーを食べてもらうのですよ☆」でた〜・・・どこからかともなく持ってきたこのキャンディーを一番負けた沙都子に食べさせる。圭一「お〜ら、食え!!」沙都子「ぎゃああああ!!!・・・ゲボッ、ゲボッ・・・」まどか「辛そう・・・」羽入「た・・・助かった・・・」沙都子「くやしい〜ですわ!・・・次こそは・・・」「みんな・・・ごはんだよ〜!」まどか「あっ、は〜い!!」きれの良い時に、知久からの夕食の合図が来た。なぎさ「あっ、何かおなか空いたね」梨花「では、いきましょうか・・・羽入も来ても大丈夫ですよ・・・」まどか「あたしがパパに、お願いしたから」羽入「ありがとうございます・・・この恩は忘れません・・・」2人が親切に誘うと、見えない彼女が心から礼を言った。そしてみんながダイニングルームへ集まった。知久「今日の夕食は、パパがよりに腕をかけたスペシャルディナーだ!!」まどか「わあ〜、トマトカレーライスだね、美味しそう!・・・さすがパパ!」詢子「大勢いるからこのメニューが手頃と思って、ママが提案したのよ」沙都子「はあ〜、今日は辛いものばかりですわね・・・」圭一「そう落ち込むな・・・サラダもあるよ・・・」よその家で夕食をおごられているため、この時の圭一は大人しく礼儀がよい。知久「それに羽入さんの分も準備してあるからね・・・この辺でいいかね?」梨花「はい・・・」羽入「どうもありがとうなのです・・・」タツヤ「だれもいないよ?」両親にはみえない彼女の席に1人分のメニューを置くと、感謝の余りにお礼をした・・・それをタツヤがきょろきょろと見て、不思議に思う。知久「では、頂きますかね・・・」タツヤ「わ〜い!!」お友達含む一家団らん、ダイニングルームで夕食を頂く・・・なぎさ「わあ〜、とても美味しい!」まどか「うふふ・・・パパはお料理得意だから・・・あたしも今、修行中なの・・・」知久「まどかも、ちょっとは作れるようになったんじゃない?」まどか「えええ〜・・・『ちょっと』はないでしょう!・・・」詢子「大丈夫よ・・・パパの子だからすぐに上達するわ」まどか「もう、ママまで・・・恥ずかしいことを・・・」詢子がそう言うと、不満げなまどかが赤面する・・・そして、みんなが微笑む。圭一「そういえば、うちの担任カレーライス大好きだったな・・・」梨花「うん・・・お昼時間はいつも、頂いていましたから・・・」そのトマトカレーを食べている内に2人は担任の知恵先生のことを思い出す・・・カレーライスは彼女にとっての大好物だった・・・その時・・・知恵先生「ハックション!・・・はあ〜、誰かが噂しているような・・・」静けさの雛見沢分校の仮設プレハブで、1人夜遅く教育委員の書類を作成していた。知恵先生「生徒は皆頑張っているかな・・・それにしてもお腹空いた〜・・・ああ〜、こういう時にはカレーライスが一番だのにね・・・」腹を空かす彼女が窓から夜空を見上げた・・・知恵先生「でもこの先、何か嫌な予感がするわね・・・」しばらくしてから、犬の遠吠えが鳴り、その反応でコウモリが飛んでいく・・・その静寂な夜空を見て、彼女は不吉な予感を覚える・・・知恵先生「夜遅くまでいては危ないから、ここは早くおひらきしよう・・・続きは明日にでもしようかしら・・・」身震いする彼女は、暗闇の校舎から早々に帰宅した。その頃、夕食、入浴と終え、部屋に戻るまどか達は、就寝する準備をする・・・「スヤスヤ・・・ZZZ」タツヤはすでに寝ている・・・梨花「この部屋にみんなでおねむになるのですね・・・」羽入「今日はお友達のおうちでお泊まりなのです♪」沙都子「絨毯が気持ち良さようですね」圭一「な〜んか、同じ年の女子の部屋で寝るなんて、中学校に入って以来初めてだな・・・レナの部屋にさえも入ったことがないのに・・・ここの町での思春期のイメージとはこういうものなのかな・・・」なぎさ「なぎさは2回目なのです・・・」まどか「うふふ・・・では、おやすみ前に、少し復習でもしましょうか・・・」そこで、パジャマ姿のまどかが、どさくさ紛れに教材をいきなり持ってきた・・・そして可愛いテーブルに並べると、圭一が愕然する。圭一「おいっ、ここでも勉強させるのかよ!」まどか「だって圭一君・・・お勉強しないと、追試合格できないよ」圭一「別に今じゃなくても、明日でもいいだろ」まどか「だ〜め・・・就寝までまだ時間があるし、寸暇を惜しんで少しでもおさらいすれば、学力が身に付くって早乙女先生が言っていたから」圭一「わかったよ・・・ちぇ!」まどかの言うことに圭一が渋々従った。沙都子「クスクスクス・・・あの圭一さんが勉強させられている・・・」勉強させられているのを見て沙都子がヒソヒソ笑っていた・・・圭一「何笑っているんだ、こらっ!」沙都子「痛っ!・・・ひど〜いですわ(涙)」それを圭一が容赦なく彼女の頭を突いた・・・“この仕返しは後で!”と沙都子はそう思った。
勉強は遅くまで続き、ついにみんな寝てしまったその時、両親が気付かないように見に来ていた。知久「おやおや、ついに遊び疲れかな・・・まどかと圭一君は勉強疲れだね・・・それにしても、2人って何処か似ていると思わないかい?」詢子「うふふ・・・本当に双子の兄妹みたいね」この時、圭一とまどかは隣合わせで寝ていた。他の子供達はばらばらになって寝ている。詢子「ねえ、あなた・・・こうやって見ているとたくさんの子供が出来たって感じよ・・・」知久「ああ・・・『ひとつ屋根の下で』て感じだよな」詢子「そろそろ私達もおやすみしましょうか」知久「そうだな・・・詢子」新婚のようにいちゃついている2人は、本当に仲の良い夫婦だった。その夜遅く、魔女の気配に気付くほむらは制服姿から変身して、戦いに挑んだ。ほむら「ん?・・・この辺か?」町の道路が急変して、魔女の手下が多数出現したが、それらを彼女が糸も簡単に打ち砕いていく。ほむら「今までとは、違う魔女の手下!?・・・いったいどうゆうこと?」何かに変装した死に神のような魔女の手下に躊躇する。
この時、まどかの部屋では・・・羽入「う〜ん(涙)・・・う〜ん(涙)・・・」梨花「大丈夫ですか・・・」羽入「う〜ん(涙)・・・う〜ん(涙)・・・」薄暗い部屋で、うなされている羽入を梨花が起きて心配そうに見つめていた。梨花「羽入・・・」梨花が羽入の頭をゆっくり当てると、すぐに泣きやんで静かに眠り始めた。梨花「いったい何を想像して苦しんでいるのかな・・・」不安を抱く梨花も、その後静かに眠った。その時、魔女の手下を殲滅させたほむらは、魔女の張本人を見つけた!ほむら「あれか!?」かすかに見えたが姿がはっきりわからない・・・ほむら「逃げた?・・・」そして、突然姿消していった・・・ほむら「今まで見たことのない魔女!・・・ソウルジェムの反応もない!?・・・もしかして、この前キュゥべえが言っていた謎の人物って、あいつのことかしら?」不可解に思う彼女は戦闘を終えて、元の姿に戻った・・・戻る 続く
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