新編 魔法少女まどか★マギカ ひぐらしのなく頃にの物語10人の魔法少女達・・・ 第16章
ここは見滝原中学校・・・圭一「あいつら、まだ残っているか!・・・」生徒達が帰宅している最中だった。中には同クラスの生徒も見えた・・・『サボり常習犯』のことで疑いの目で注視されているが、それもお構いなしに広い校舎の中へ入った。そして、自分の教室へ向かうと、学級委員の仁美しかいなかった・・・仁美「あら?・・・前原君・・・今日お休みでなかったのでは?」圭一「それより・・・レナ達知らないか?」仁美「竜宮さんなら・・・とっくに、皆さんとお帰りになりましたけど・・・」息絶える圭一が尋ねると、おっとりとした表情で仁美が答えた・・・圭一「くそ〜・・・もう帰ったのか!・・・いいや、ありがとう・・・」仁美「前原君・・・鹿目さんが誘拐されたことをお聞きになって・・・さぞ、つらい思いをしていらっしゃるのですね・・・(泣)」圭一「おい?・・・俺は大丈夫だって・・・冗談きついな・・・」背負っている様子を覗っていきなり泣き崩れる・・・それを見て圭一が唖然とする。仁美「いいえ・・・こうなったら、わたくしも御一緒に戦わせて頂けませんか・・・こう見えてもわたくし、武術には自信があります!」圭一「その前に・・・戦う相手が誰だかわかるの?」いきなり真剣な眼差しでお願いすると、圭一が突っ込む・・・仁美「え〜〜〜と・・・・・え〜〜〜と・・・・・」圭一「ダメだ、こりゃ・・・」ギャップが入っているようなボケボケの彼女に呆れ果てていた・・・圭一「ん?・・・これは!?」その時、圭一は自分の机に用紙が置かれてあるのに気づいた・・・『古手神社で待ってます、急いで来てください』とメッセージが書かれていた。
その頃、古手神社では魔女の結界について最終作戦を考えている・・・そこで祭具殿の前に立つキュゥべえが情報を生み出した。キュゥべえ「たった今・・・新手の魔女の実態を入手したよ」さやか「どんな魔女?」キュゥべえ「奴は“レイリー”と呼ぶ変装の魔女・・・性質は『絶望と破壊』!」ほむら「ええ・・・薔薇色の衣装をした魔女だったわ・・・」マミ「一般市民を負の衝動に陥れる、あの魔女のことね!」キュゥべえ「彼女は『舞台装置の魔女』の四天王の1人で、人間を強制的に絶望と不安に陥れて魔女化させる・・・そして仲間にして支配する策謀家だ!」梨花「やっぱり・・・羽入はその魔女に・・・やられたのですか・・・」なぎさ「彼女はきっとあなたを待っているのです・・・ここで気落ちしてはダメ!・・・あの魔女がやって来ても・・・前向きにいくのです」梨花「うん・・・」羽入との感覚が途切れて落ち込んでいる梨花を幼き表情のなぎさがシビアになって慰める・・・イレギュラー的な魔女に支配させないためである。沙都子「正体がようやくわかりましたのことですわね」キュゥべえ「彼女は、人間の感情を操って強奪するだけでなく・・・その優れた変装能力に誰もが気づけない・・・勿論、手下や使い魔さえもその能力を駆使できる恐るべき存在だ!」マミ「きっと、なっちゃんも・・・あの魔女から猜疑心を抱かれたのね!!」キュゥべえがその魔女について説明すると、彼女の冷静な心に初めての怒りがこもった。杏子「早く手を打たないとな!・・・『ワルプルギスの夜』はもう向かって来るんだろ?」ほむら「ええ!・・・私の出現予測から考えると・・・今晩、見滝原市内にその結界が出現するわ!」キュゥべえ「さらわれた女性達の中には、すでに魔女化されてしまった人もいるはずだ!」さやか「この調子じゃあ・・・まどかも羽入ちゃんもみんなも魔女化されて穢れてしまうじゃない!」魅音「詩音も昨日から帰って来ていないの・・・」レナ「え!?・・・詩ぃちゃんもなの!?」マミ「犠牲者がまた1人出てしまったわね・・・(涙)」魅音「マミさん・・・心配してくれてありがとう・・・でも彼女なら大丈夫よ・・・結構強いから、這い上がってくるはず!」レナ「圭一君・・・考え直してくれないかな?・・・かな?」ほむら「ええ・・・そうね・・・」彼が戻って来て欲しいと願うレナとほむらは途方に暮れていた・・・杏子「あんな奴、ほっとけよ!・・・さあて、魔女退治だぜ〜!!・・・ここの神社は、魔女が結構出やすいんだろ?」キュゥべえ「神の砦だからね・・・使い魔達からかなり標的にされているらしいね」杏子「じゃあ・・・守らねーとな!・・・祭具殿の中を荒らされたら、どんなに恐ろしい祟りが起こるかわからねーんだろ」意気地なしの彼なんかお構いなしに、ポッキー菓子を銜えながら意気揚々とした。その頃・・・圭一は猛ダッシュで古手神社へ向かう!圭一「俺がいなきゃ・・・誰が・・・誰が救える!!」走る!・・・更に走る!・・・『太宰治』作の【走れメロス】のように・・・休むことなく走った。圭一「うあっ!!」ズボッ!!だが、その途中で落とし穴に落ちてしまった・・・誰が仕掛けたのかは、もうあの人以外にいないだろう・・・圭一「いたたた(痛)・・・沙都子の奴め!!・・・よりによってこんな場所にトラップを仕掛けるなっちゅ〜の!!」それでも彼は、体勢を取り戻した!圭一「まどか・・・羽入・・・詩音・・・みんな、待っていてくれ!・・・俺は・・・俺は・・・必ず会いに行く〜〜〜〜!!」圭一「そして、全ての悪夢を俺が追い払ってやる!・・・絶対に!・・・惨劇を回避してやるから!!」あの『ひぐらしのなく頃に』・・・落とし穴で裾が汚れてでも、草をはんででも必死で走った!
古手神社で・・・キュゥべえ「ん?・・・やはり聞こえてくるよ・・・『ワルプルギスの夜』の兆候だ!」自分の気配で魔女を感じ取った。そう・・・あの『舞台装置の魔女』が間近に訪れてくるのか?・・・ほむら「・・・もう、後には引けない・・・この夜が修羅場よ!」魅音「おじさん、詩音に少し言い過ぎたかな・・・」キュゥべえ「ただ・・・『ワルプルギスの夜』が襲来してくると、魔女の壮絶な力で街や村は暴風のような被害を受けて飛ばされていくんだ・・・」マミ「一般市民の人は、魔女の存在が知らないから竜巻とか、そういった異常気象でしか判断できないのよね・・・」梨花「天気はこんな穏やかなのに・・・」沙都子「嵐の前の静けさというものですかね・・・」キュゥべえとマミの話を聞いて、梨花は少し武者震いしている・・・それに応じて沙都子も慄然する。なぎさ「でも・・・みんながいるから心配ないと思うのですよ(笑)」レナ「ねえ、みんな・・・圭一君が戻ってくるのを待ってみようよ・・・」杏子「ヘン・・・冗談言うなよ!」レナ「彼がいれば、すんごく役に立つと思うの・・・もう少しだけでいいから・・・」杏子「あんな奴、いくら待っても来ねーよ!!・・・諦めろよ」レナ「でも・・・」杏子は完全に無視するが、レナは心配そうな表情で神社の鳥居から遠くを見つめた・・・
そして・・・みんなが解散しようとするその時・・・「待って!!・・・待ってくれ!!」ついに・・・あの男が息絶えながら神社の前やって来た・・・制服のボタンが外れたままのみっともない姿で両手を着いた。レナ「圭一君!」レナの表情が広がった。マミ「え?・・・前原君?」さやか「どうして!・・・」沙都子「ようやく来てくれましたわね」3人は、彼が戻って来たことに意外な目で見据える。圭一「さっきはすまない、みんな・・・あの時は本当に悪かった!」杏子「何だよ、腰抜け!!・・・今頃になって、何しに来やがった!!」裏切った彼のことで憤慨した。圭一「俺は間違ってた!・・・仲間を見捨ててしまったことを・・・破戒したことを・・・」レナ「圭一君・・・」圭一「俺はお前らと同行することにした!・・・頼む!・・・この通りだ、許してくれ〜〜〜!!」情けなかった・・・同じ年の女子の前で“土下座”なんて・・・忸怩たる思いで頭を下げる彼は、この時、初めての屈辱を味わった。ほむら「・・・」魅音「はあ!・・・『どうか許してください』じゃないの!?」圭一「み・・・魅音!・・・くっ!くっ!(怒)」生意気そうに腕を組んで、叩首する彼の前に立った。魅音に言われても、圭一はこの怒りを言い返せなかった・・・杏子「おいおい・・・今更許せるとでも、思っているのか!?・・・みんなの期待を台無しにしやがって!!」圭一「この通りだよ!・・・だから俺、頭下げているじゃないか・・・本当に間違っていたんだ・・・」杏子「さっさと帰れよ!!」みんなの前で謝っても、杏子はどうしても彼を許さなかった・・・さやか「待って、杏子・・・折角さ〜、心を入れ替えているんだし・・・ここで許してあげたら?」2人の言い争いを横切るかのようにさやかが彼女の後ろで弁護する。杏子「嫌だね!」さやか「魔女が増えて過酷な事態だし、今は彼の力が必要だと思うの・・・だから許してあげようよ・・・ね!」杏子「わ・・・わかったよ!・・・さやかがそう言うなら従うしかねーな・・・」レナ「圭一君は結構強いから、どんな惨劇もきっと打ち破れると思うよ・・・」マミからの弱みを突かれてしまった杏子はさやかの言うことに渋々従い、圭一の前に来る・・・杏子「なら・・・今回だけ、許してやる!」圭一「ほ・・・本当にすまねー・・・」杏子「その代わり・・・お前、この場からもう逃げられねーぞ!」圭一「ああ・・・逃げないさ!・・・さらわれた仲間を助けるまではな!・・・たとえこの体が砕けようとも、俺が穢れた世の中を再び取り戻してやるぜ!!」杏子「おお〜、よく言った・・・お前、少しは見直したぜ!・・・ししし!」そこで、彼が揺るがない意気込みを見せた。その様子に気に入った杏子が微笑んだ。その時?ずぼっ!!圭一&杏子「うわっ!!・・・」お互いに立っている2人が落とし穴へ落ちてしまった・・・沙都子「おっほっほっほ!・・・仲直りの挨拶ですわ」杏子「な〜にが・・・『おほほほ』だ!!・・・てめ〜!!・・・早くここから出しやがれ!!」お嬢様笑いする沙都子のトラップに引っかかってしまい、男口調の杏子が叫んだ!・・・その奥には圭一が彼女の下敷きになっている・・・圭一「つ〜か、重いよ!・・・一体、何を食ってたんだ!?」杏子「てめ〜!!・・・一番気にしていることを平気で言いやがって!!」自分の体重のことで言われてしまい激を返した。その衝動でまた間食する・・・梨花「圭一・・・」圭一「梨花・・・」梨花「良かった・・・来てくれて・・・」すると、梨花が圭一に思い切り抱きついた。涙を零すいじらしい姿は、仲間意識のことで理解してくれたことと羽入がさらわれた不安な気持ちでいっぱいだった。圭一「ああ・・・供に羽入を助けよう・・・」梨花「ありがとう・・・圭一・・・」そして・・・圭一「キュゥべえとか言ったな・・・俺を魔法使いとして、契約させてくれ!」表情を引き締めて、懇願した・・・キュゥべえ「残念だけど、キミの分までのソウルジェムはもう無くなってしまった・・・契約する時間がとっくに経過したんだ」しかし、魔法の使者は表情1つも変えずに断る・・・圭一「何故だ!・・・契約にも時間制限が決まっているのかよ!?」キュゥべえ「魔女の張本人がこの町に侵入しているからね・・・もう少し早ければ良かったけどね」『ワルプルキスの夜』は最強最悪の魔女・・・その悪魔の前では、新規で契約はできないことで戒められている・・・キュゥべえはその掟を破られないためにソウルジェムを自ら消去したという・・・魅音「1つも無いの?」キュゥべえ「残っている1個のソウルジェムは、まどかのものなんだ・・・」圭一「俺が使っちゃあ、ダメなのかよ!?」キュゥべえ「ソウルジェムは変身する人のしきたりがあるし、これは女性用だからね・・・」レナ「お願い、キュゥべえ!・・・圭一君にも変身出来るようにしてあげて・・・」キュゥべえ「・・・(ふんふん)」みんなが必死でお願いするが、キュゥべえはその気持ちを物とせず首を振った。ほむら「これ、あなたに託すわ・・・」すると、ほむらが別のソウルジェムを彼に投げ渡した・・・茶色のソウルジェムだった。圭一「え?・・・これは何故?」ほむら「みんなには秘密にしたかったけど・・・・実は私・・・『ワルプルギスの夜』と戦ったことがあるの・・・少しだけ時間遡行してね・・・先の未来でまどかから頂いた形見なの・・・」小雨が降る空・・・魔女(ワルプルギスの夜)の勝負で惨敗となり、瓦礫の下で横倒れの魔法少女がいた・・・ まどか「さっきのは嘘・・・実は1個だけ取っておいたんだ・・・」ほむら「鹿目さん・・・それは、ソウルジェム!」まどか「うふふ・・・何とか頑張ったけど・・・ダメだったね・・・」ほむら「諦めないで・・・まだ戦えますわ・・・あとは私が仕留めますから・・・あなたは私にとっての大切な・・・大切な仲間ですもの・・・(涙)」まどか「ありがとう・・・ほむらちゃん・・・でも、あたし・・・魔女にだけはなりたくない・・・(涙)」ほむら「ええ・・・勿論よ!」まどか「だから、あなただけでも生き延びて・・・ああ!・・・あああ〜〜〜!!」たった2人だけになった魔法少女・・・悲劇は終わり・・・まどかもこの後、息をひきとった・・・そんな過去を彼女の脳裏に映っていた・・・圭一「これ・・・俺が使っていいのか?」ほむら「ええ・・・そのために取っておいたものだから・・・これで、いつでも変身出来るでしょう・・・勿論、性別関係なく使用できるわ」圭一「ありがとう、助かった・・・」レナ「あ?・・・そういえば圭一君・・・武器は?」圭一「バットか?・・・おっ!そうだったな・・・でも、家で派手にへこましてしまったが・・・急いで取ってくる!」さやか「待って・・・」圭一「ん?・・・」さやか「はい、これ使って・・・」そこで、力強い笑みを見せるさやかが、自分のバットを圭一に譲った。圭一「おお・・・金属バットか!」さやか「あたしさ、野球って知らないから・・・どの目的で使うのか、わからないのよね・・・一応、使い魔を退治するための武器として初めには使っていたけど・・・気に入ったなら差し上げるよ」親切に譲り受けたそのバットを思い切り振ってみた。圭一「おお!・・・かり〜な・・・それに使い心地もいい!・・・ありがとな!」さやか「うふふ・・・期待しているよ・・・色男!」圭一「痛っ!・・今コンマ入ったぞ・・・」そして背中を思い切り叩いて励ますと、痛そうに顔をしかめた・・・レナ「圭一君、机の伝言用紙見てくれたんだね・・・」圭一「あれは、レナが書き残したのか?」レナ「うん・・・本当に来て欲しかったから・・・」魅音「レナちゃんの面倒見の良いところが上手くいったね」キュゥべえ「ところで、前原圭一に質問だけどさ・・・キミは『エントロピー』て言葉知っているかい?」圭一「何だ・・・そりゃ??」杏子「お前・・・『エントロピー』も知らねーのかよ!」圭一「そんなの・・・学校で習ってねーから、知らないよ!」さやか「簡単に説明すると・・・熱力学の法則に縛られない膨大な力を発揮するエネルギー量のことよ」キュゥべえ「そう!・・・その膨大な力こそが魔法なんだ!・・・人間の知的生命体から変換する感情エネルギーは自然の力を凌駕出来るんだ!・・・キミ達が宿っている魂も、ソウルジェムから感情エネルギーへと変換ができる・・・その変換したエネルギー源こそが、この自然界を超越しての絶大な力をコントロールするエントロピーなんだよ!」キュゥべえは魔法の原理について、思い切り力説した。圭一「う〜む(汗)・・・要するに想像以上の力なんだな!・・・そりゃ、すげーな」レナ「そうそう・・・ソウルジェムって、中に魔法のエネルギーが入っているの・・・使ったままにしておくと次第に薄れていくんだけど・・・それを浄化するために、このグリーフシードがあるんだよ・・・」自分で魔女退治して手に入れたグリーフシードの使い方を彼に説明した。圭一「確か、雛見沢診療所で見た・・・あれか?」レナ「うん・・・それでレナが何個か持っているから、もし無くなっていたら言ってね」キュゥべえ「男の子は戦闘能力が高いから、その分エネルギーを多く消費するんだ・・・無くなる前に早めに補給しないと穢れて使用出来なくなるからね・・・」圭一「わかった!・・・よ〜し!・・・いっちょう、変身してみるか!!」ここで、圭一は変身した・・・菱形に変わったソウルジェムが胸元に装着された。沙都子「あ〜ら・・・変身する姿は、やはりエレガントのようですわね・・・」キュゥべえ「これで、初の魔法少年『圭一☆マギカ』の誕生だ!!」圭一「おお〜!!・・・すげ〜快調!!・・・この強さならどんな奴でもかかってこいって感じだな!!」変身後の想像以上の快活さに絶好調だった。魅音「圭ちゃん・・・実はね・・・詩音が昨日から帰って来ていないの・・・」圭一「ああ・・・悟史から聞いたな」魅音「きっと・・・レイリーという魔女がさらっていったのよ・・・」圭一「レイリー?・・・」さやか「人為的な手段で不安や絶望に陥れる新手の人型魔女なの」その名前と魔女のことに聞き覚えがある圭一が解明する・・・圭一「俺が学校で立たされた時に、1人の女子生徒が怯えて逃げやがった・・・」さやか「・・・確か通りすがっていた別クラスの生徒ね」マミ「そいつの正体が『変装の魔女』らしくて、絶望と破壊の性質があるわ!」圭一「そうか・・・じゃあ、間違えない・・・あいつだ!・・・すると、雛見沢分校の半壊も奴の仕業か!」魅音「でも・・・その魔女に限って、ソウルジェムの反応が出ないの・・・」マミ「更には変則な策略家ときていますから、用心しておいたほうがいいですね・・・」圭一「アドバイス、ありがとうございます!・・・しかし、詩音でもさらわれる程の強敵の魔女なのか?・・・」共に戦った雛見沢の頼れる仲間が捕まってしまった・・・魔女に汚染されている事件は、それだけ過酷になっているのか・・・そして、ほむらが圭一のそばにやって来た。圭一「ほむら・・・昨日はひどいこと言ってすまなかったな・・・」すると、ほむらは笑みな表情で首を振る・・・そして、みんなには伝えられなかったこれまでの悲劇を彼に教える。ほむら「あなたを仲間にするもう1つの理由があるの・・・これは他でも何でも無いの」圭一「何だ?」ほむら「・・・私は今まで、まどかを守るために・・・まどかを魔法少女にしないように、どうすればいいかを悩んでいた」ほむら「私1人でも『ワルプルギスの夜』さえ消滅させればと・・・でも、とても無理な話・・・」ほむら「どの方法でもうまくいかない・・・せめて誰かが協力してくれればと・・・」レナ「かなり背負っていたんだね・・・」ほむら「今回に限って・・・周辺の魔女や手下が幾何級数的に増加している・・・それに対し私達は算術級数的にしか増加しない・・・その為にはより強力な仲間が必要だと思った!」圭一「ほむら・・・」ほむら「それで、あなたをお願いしたの・・・前原さん」圭一「俺は今朝・・・あんたの夢を見たんだ・・・何て言うか・・・『まどかを連れ戻して欲しい』とのことで・・・そして武器の無いままで、その悪魔に突撃される・・・そんな夢を見た・・・だから、あんたの言っている事情はわかるよ・・・」ほむら「ええ、ありがとう・・・あなたの力で、どうかまどかを助けてあげて・・・守ってあげて!・・・そして、この結界を解除して!」圭一「ああ!・・・羽入や詩音も知恵先生だってさらわれている・・・任せとけって!!・・・」ほむらが過去の想いをしみじみと語ると、圭一は力強い笑みで親指を立ててガッツポーズをする。ほむら「この過酷な運命を変えられるのは、あなたしかいないの・・・これは誰のためでもない・・・私自身の意識改革だから!」圭一「俺の観点からでは、夢が現実化されているようだが・・・心配御無用だ!・・・魔女界では全て俺を恐れている・・・これを機にみんなを救ってみせるぜ!」沙都子「今の圭一さんにとっては、恐るるに足らずですわね・・・」キュゥべえ「残り時間も少ないよ・・・」圭一「あの結界とやらが出現するまでの時間だろ・・・な〜に・・・そんだけあれば十分に練習できるぜ!」ほむら「そうね・・・わずかしかないけど大丈夫よ・・・きっと」杏子「ははは・・・調子がいいな!(笑)・・・まずは、これでも食いなよ」圭一「おお・・・サンキュー!!」ほむら「ありがとう・・・」杏子はみんなにりんごを手渡した。
「よ〜〜し、みんな!!・・・今から俺たちの新部活結成と行こうじゃないか!(圭一)」「おお〜〜!!!(全員)」「何部にするのですか?(梨花)」「そうだね・・・魔女を仕留めるから・・・魔女退治部!!(さやか)」「呼び名にして・・・何か無理ねーか(杏子)」「聖魔部って、どうかしら?(マミ)」「あら、それいいですね(なぎさ)」「んでもって・・・あたし部長!(魅音)」「何だ・・・また、お前が部長かよ(圭一)」「ちょっと!・・・何だとは何よ!(魅音)」「それはね・・・みーちゃんが最年長だから・・・(レナ)」「あら?・・・私だって、最年長ですけど・・・(マミ)」「あっ!・・・すみません・・・決して無視したわけでは・・・(レナ)」「いいえ・・・(マミ)」「こういう時はさ・・・やっぱり、マミさんを部長にするのが適任じゃないかな(さやか)」「私が部長なんて・・・何か自信ないわ(マミ)」「マミさんなら大丈夫ですわよ・・・わたくしも是非とも推薦いたしますわ(沙都子)」「部名だって、決めてくれましたしね(なぎさ)」「羽入もきっと賛成すると思うですよ(梨花)」「ありがとう、みんな・・・じゃあ、頑張ってみるわ(マミ)」「その部には、まどかと羽入ちゃんも含んでいるよね?(さやか)」「あったり前じゃないか!・・・勿論、詩音もね(圭一)」「ようやく、全員の意気込みがあったようね(ほむら)」「そんじゃあ・・・気合い入れて魔女退治だぜ〜〜!・・・まずは素振り1000回だ!!(圭一)」「そんなに張り切っちゃって・・・その後にくたびれるんじゃないよ!(魅音)」「うふふ・・・(ほむら)」みんなからの期待の的・・・圭一は魔女退治に参加することを決意した。そして、一致団結して魔女の結界が出現する時間まで再訓練した。戻る 続く
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